メンタルきのこ

メタルやきのこや投資に料理、人生観、こころの健康奮闘記

為替水準から見た製品価格について

こんばんは、メンタルきのこです🍄

 

例えばの話ですが、シェーバーの製品価格について以下を前提に考えてみます。

・原料の全てを海外から輸入

・原料価格は100ドル

・1製品あたり10%の利益

・消費税はとりあえず考えない

 

では1ドル=90円とします。

・原料価格=9,000円

・利益率10%=900円

・製品価格=9,900円

名のあるメーカーで、しっかりした製品のシェーバー価格としては魅力的な価格設定と思います。

 

次に1ドル=110円の円安となったとします。

・原料価格=11,000円

・利益率10%=1,100円

・製品価格=12,100円

うーん、以前の価格を知ってるだけになんか高くなったなあ。ボロくなったけどもう少し我慢して使い続けるかあ、となります。

これでは売上げに繋がりませんので、企業は人員削減とみなし残業による長時間労働で従業員をこき使いつつ人件費を抑え、血の滲むような努力で利益率を5%の550円まで下げ、

・製品価格=11,550円

これで販売するのです。

ムム、それでも高い・・・と買い控える日本人を尻目に外国人観光客が颯爽と登場します。←イマココ

米ドル通貨圏の方として、

・日本入国の際にドル→円に交換

・1,000ドル交換→110,000円

円が安くなった(ドルが強くなった)ため、以前は90,000円にしかならなかった1,000ドルが、なんと20,000円も多い110,000円に換金できました。しかも自国ではインフレが進行しているため1,000ドルの価値は実質低下しています。そのうえ日本を訪れて買えば関税はかからず、(上限はあるのでしょうが)冒頭でいったん除外していた消費税もかかりません。これですから外国人の方がどんどん日本にやってくる理由が分かりますよね。

 

歴史の授業で、かつて日本国内で採掘された金(ゴールド)が非常に不利なレートで海外に買い取られ、多大な国富が流出したと習いました。

これと同じことが形を変えつつ今現在も起こっていると言えるのではないでしょうか。

 

つまり何が言いたいかといいますと、円建てのみの資産形成は非常にリスキーで、様々な意見はありつつもビジネスの世界での基準通貨である、ドル建ての金融資産を組み入れた資産運用を本気で考える時期なのではないか、ということです。

 

ご自愛下さいませ。それでは。